難燃薬剤析出対策塗料 木部用ウレタン難燃クリヤー塗料
■ 特 徴 ☆ 国土交通省防火材料・防耐火構造の性能評価において、防火材料として「不燃材料」の認定を取得した塗料です。☆ 塗料に含まれる新採用の成分が木材への通気を遮断し、空気中の水分によって起こる『難燃木材の表面へ薬剤が析出する現象』の抑制効果が向上しました。 ☆ 浸透性の高い樹脂を採用し、難燃処理木材中の薬剤の動きを抑える効果を持たせました。 ☆ 環境、安全面に配慮し、シックハウスの原因とされる、ホルムアルデヒド・トルエン・キシレン等を含まないエコタイプ。 ☆ ウレタン系塗料特有の、肉持ちがある高級な質感に仕上がります。 ☆ クリアータイプなので、木目が活かした仕上がりになります。 |
■ 用 途 ● 天井・壁板・階段・柱など木部内装全般 難燃薬剤注入木材(不燃木材等)への塗装は、塗装後の薬剤析出による白化現象のクレームが生じることがありますので、必ず事前に弊社および弊社特約販売店までご相談ください。 |
■ 品種 ● モーエン3シーラー A液 ● モーエン3シーラー B液 ● モーエン3フラット 艶有りA液 (クリヤー光沢) ● モーエン3フラット 艶消しA液 (80~100%艶消し光沢相当、希釈量・塗布量で艶消し度合いは変化します) ● モーエン3フラット 共通B液 |
■ 標準塗装仕様 | |||
工程 | 塗料名 | 配合比 | 塗布量 |
下地処理 | 素地研磨 #120~#180 | ||
下塗り (1回目) | モーエン3シーラーA液 | 100 | 80~100g/㎡ 半日乾燥 |
モーエン3シーラーB液 | 100 | ||
NAウレタンシンナー№210 | 50~60 | ||
下塗り (2回目) | モーエン3シーラーA液 | 100 | 80~100g/㎡ 一晩乾燥 |
モーエン3シーラーB液 | 100 | ||
NAウレタンシンナー№210 | 50~60 | ||
研磨 | #320~#400 | ||
上塗り | モーエン3フラット艶有り/艶消しA液 | 100 | 60~80g/㎡ 一晩乾燥 |
モーエン3フラット共通B液 | 50 | ||
NAウレタンシンナー№210 | 50~75 |
〔難燃薬剤加圧注入木材〕・・・ 燃えない又は燃えにくい木材のこと
この木材は、不燃木材・準不燃木材・難燃木材(国土交通省建築基準法内装制限対応の大臣認定木材)という形で商品化され上市されており、最近の建築物に木材が見直されて以来、急速に需要を伸ばしております。
この木材の製造メーカーは、県産材(スギ・ヒノキ等)の利用促進目的で地元の森林組合や木材業者がメインとなっており、従来の木材販売ルートの中で取引・流通しているようです。
建築物の内装材として、スギやヒノキがそのままの木質感で内装制限に関係なく使用できるため、建築設計事務所やゼネコン・工務店の採用が増加しております。ところがこのような状況下で、この木材が施工現場にて大きなトラブルを発生するケースが続出しています。
それは、この木材の宿命的な特性ともいえますが、木材に難燃性を付与する薬剤(例えばポリリン酸アンモニウムやホウ酸等)が水溶性であり、かつ吸湿性であることから、この木材の表面に(高温・高湿度下で)薬剤の析出結晶化(白化又は白華現象)が生じることがあるのです。
この現象は、室内での景観上たいへん見苦しい上、吸湿した薬剤がベタついて衣服に付く等、クレーム対象となっているのです。では、 それは防止するために塗料を塗れば良いかというとそれほど単純なものでもなく、木材関連業者が好んで使用するオイル系自然塗料やラッカー系塗料では全く効果がないことが過去の例で判っております。
このようなことから、弊社では難燃木材製造メーカーと協力の上、長期間の実験の結果、溶剤二液型難燃ポリウレタンクリヤー塗料『モーエン3』を使用した塗装システムを確立し、業界へ提案し成果を上げております。
但し、難燃薬剤を外に析出しないように押さえ込む目的でモーエン3を塗装するためには、条件の整った工場塗装が必要です。現場塗装はお勧めできませんが、どうしても建築現場塗装になる場合は、塗装の方法によって薬剤析出防止効果が不十分でクレームのケースも出てきますので、施工の前に弊社および弊社特約販売店までご相談頂きますようお願い申し上げます。尚、水性系難燃ウレタンクリヤー塗料『モーエンアクア』は水性のため、難燃木材中の薬剤と反応してしまうので、使用不可です。(ワンダー水性一液型着色剤も同様です。) 他の一般水性塗料も同様ですので、併せてご注意ください。